収録専門用語リスト:濃度

東京都水道修理班

専門用語一覧

濃度
ある物質が溶解または混合された溶液、混合物、または物質中で存在する量を示す指標です。物質の濃度は、その存在量が単位体積あたりにどれだけ含まれているかを示し質量または体積の単位で表されます。以下に一般的な濃度の表現方法と用途をいくつか示します。

●質量濃度
質量濃度は、特定の物質の質量が溶液、混合物、または物質全体の質量に対して占める割合を示す指標です。通常、質量濃度は「g/L」(グラム/リットル)または「mg/mL」(ミリグラム/ミリリットル)などの単位で表されます。例えば、1 g/Lの塩水は、1リットルの溶液に1グラムの塩が含まれていることを示します。
●体積濃度
体積濃度は、特定の物質の体積が溶液、混合物、または物質全体の体積に対して占める割合を示す指標です。通常、体積濃度は「%」(パーセント)で表され、例えば、アルコール飲料のアルコール度数(酒精度数)は、その体積濃度を表します。
●モル濃度
モル濃度は、特定の物質のモル数(分子数またはイオン数)が溶液の体積に対して占める割合を示す指標です。通常、「mol/L」(モル/リットル)の単位で表されます。モル濃度は、化学反応や反応速度の計算などに広く使用されます。
●質量割合
質量割合は、ある物質の質量が混合物中の総質量に対して占める割合を示します。通常、「%」(パーセント)で表されます。例えば、食塩の質量割合は、塩分濃度を示します。

濃度は、化学、生物学、医学、環境科学、製造業、食品工業、農業など多くの分野で重要な役割を果たします。正確な濃度の計測および管理は、実験、製品製造、品質管理、安全性評価などのさまざまなアプリケーションで不可欠です。

水道水の濃度について
水道水の濃度について論じる際には、水質に含まれる各種物質の濃度が人体への影響を及ぼさないよう適切に管理されているかが最も重要な評価基準となり厚生労働省が定める水質基準に基づいて水道事業者が定期的に分析や測定を行いながら、その濃度を一定以下に保つ努力が継続的に求められることとなる。水道水に含まれる成分にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分のほか、残留塩素や硝酸態窒素、鉄、マンガンなどの無機物質、さらには農薬や有機塩素化合物といった有機物質も含まれ得るが、これらはいずれも基準値を超過することで味や臭いの変化をもたらすだけでなく健康被害の原因となる恐れがあるため、水源から蛇口に至るまでの各工程で適切な濃度管理が不可欠である。特に残留塩素は消毒効果を維持するうえで必要不可欠な成分であるが、その濃度が高すぎると塩素臭や刺激を感じさせる原因となるため最低限の消毒効果を確保しつつ味や安全性に配慮した濃度で管理される必要があり浄水場では流入原水の状態や季節、気温などを考慮しながら調整が行われている。さらに水道水中に含まれる鉛やカドミウムといった有害重金属類についても老朽化した配管や鉛製の給水管から溶出する可能性があるため、定期的な濃度測定と設備の更新が重要な課題となっており、特に長期間放置された建物内の水道では通水後の初期水にこれらの濃度が一時的に高まることもあるため、使用前の流水が推奨されている。加えて自然界由来のフッ素やホウ素なども特定の地域では基準値に接近する可能性があり水源の地質や周辺の土地利用状況によって濃度に差が出るため地域ごとの特性を踏まえた監視体制が必要とされる。水道水の濃度管理はまた災害時や渇水時に水源が変化する際に大きく影響を受ける可能性があるため代替水源の選定や濃度変化への迅速な対応が求められ、水質の安定供給には日常的なデータ収集と緊急対応能力が密接に関係することから水道水の濃度とは単なる数値管理にとどまらず飲料水としての安全性と信頼性を支える基礎的かつ極めて重要な要素として常に社会的責任のもとに維持されなければならない。